<訪問記録>タルマーリーさんのこと
タルマーリーというちょっとかわったパン屋さんがあることを知ったのは、昨年(2017年)の夏でした。オーナーのイタルさんが書かれた本を読んだのがきっかけ。そのとき読書記録も書いておきました。
その後、オンラインでパンを購入。
そのパンの軽やかさに驚いたのでした。
タルマーリーのパンを食べてから、パンの捉え方が変わった。材料がほぼ粉と水と酵母だけなので、軽くあっさりでも滋養あふれる味。焼くともっちりして、風味もしっかり味わえる、のに、軽い。普段食べてるパンは、砂糖と油脂が多いから重いんだ、と体でわかった。#タルマーリー #パン
— eriie (@eriielog) May 12, 2018
その後、女将のまりこさんに上記の感想をメールしたところ、こんなお返事を頂きました。その一部をご紹介します。(どこに出してもOKですと許可をもらっています)
食べ物を作って食べるって、栄養を取るというよりは、なんていうか、情報やエネルギーを体内から読み取るような感じだなと思っていて・・。
きちんとした素材がつくられた環境や生産者の想いなど、そしてそれを使って自分たちが楽しんでつくった・・というすべての軌跡を身体の中に入れる。
だから私は、工業的に作られたものを身体に入れると、凄いうるさいノイズを入れてしまったような感じで、排出するまで苦しい感じがしてしまいます…。
というわけで、楽しく作られたモノを食べるのが一番ですね~。
このお返事、私にとってはいい意味で衝撃的でした。食べる、っていうことをこんなふうにとらえたことがなかったのです。それ以降、「自分の口に入れるものを自分で選んで、自分の好きな形式で好きなように食べる」ことをますます楽しんでやろう、と思ったのでした。
タルマーリーさんを知ってから一年後の今年の夏はこちらに参加。オーナーのイタルさんによるタルマーリー内部の見学会です。ランチとビール、お土産のパンセットつき。
イタルさんは、菌のこと、ビールづくりのこと、菩提元づくりのこと、石鹸を使わなくなった話、イースト二元論、素材のこと、スタッフの菌務体制、菌本位制のこと、などなど、時間のあるかぎり、いろんな話しをしてくださいました。
そのなかで、心に残ったのは「偏らない表現を心掛けている」とおっしゃっていたこと。酵母はもとより、そのもとになる麹を天然採取している、というものすごくこだわりのあるパンとビールづくりをしている方からこういう言葉が出てくるとは思いませんでした。
ここからは私の解釈ですが、「やっていることが偏っているからこそ、伝え方を普遍的にして、いろんな人が受け取りやすい形にしている。本当に伝えたいことがきちんと伝わるためには、一部のひとだけに伝わるやり方ではだめだ。自分のつくりたい世界をつくるには、多くの人が受け取りやすい形にして、こちらに入ってきやすいようにするのが大事」という想いがあるように受け取りました。
だからこそ、タルマーリーさんは全国にファンがいるし、広がっているんだなあと思います。菌からはじまる平和、みたいなことをふと感じました。
当日は、まりこさんとも直接お会いしてお話しができました。
はじめてお会いするのに、昨日まで会っていたかのようにすぅっと入れる雰囲気の素敵なかたでした。
タルマーリー内部を包み隠さず案内してくださるイタルさん。
「写真?どこでもとってOKですよ。なにも隠すところはありませんので」と。
ビール、とってもおいしかった!ピザもハンバーガーも◎
店内の内装はすべて自分達で行ったそうです。
これも手作り。写真が下手すぎて伝わらないのですが、とってもかわいらしくて、まるで額縁のような出入り口。
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