eriie's room

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<鑑賞記録>バレエ/ロミオとジュリエット_ROHライブビューイング

ライブビューイングにて、ロンドン新国立オペラハウスのバレエを観てきました。

 

 

ライブビューイングというのは、実際に上演された舞台を映画館で観られるというもの。開園前の舞台の様子から映されていて、休憩時間も劇場の様子が映っているので、実際に劇場に足を運んでみているような気分になります。

 

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ライブビューイングで特筆すべきは、解説と出演者へのインタビューがついていること。それがあることで、より楽しめる構成になっています。

 

tohotowa.co.jp

 

 

きっかけは、ディカプリオ主演の映画版ロミジュリをみたこと。
Twitterで感想をツイートしたら、友人がバレエもあるよと教えてくれたのでした。

 

映画のロミジュリは、とにかく青春…!って感じで、若い2人の惹かれ合う様に美しさを感じました。

 

でもストーリーは悲劇。最後は悲しみしかない。
それなのに、こんなにも人々に愛され語り継がれているのはなぜ?
ロミジュリが古典たる理由はなにか?

 

そういう問いを立てました。

 

 

 

 

バレエのロミオとジュリエットは、言葉のないお芝居でした。 

 

広く知られている物語だからこそ、バレエという言葉のない表現になったとき、それぞれの感情だけがダイレクトに伝わってくる。

 

以下、当日の感想メモ。

 

最終幕

仮死状態のジュリエット

 

肉体だけでは寂しい

魂のない肉体ってこんな風なんだ

 

魂と肉体がセットじゃなければ人間じゃない

 


カーテンコールで主役2人が出てきたとき、

天国での魂の再会シーンのようにみえて

切なかった

 

美しい笑顔だったけど

やっぱり生きてるうちに会いたい

 


人は愛と喜びを感じるために生きている。

魂だけじゃ、喜びは感じられない

 

 

 

 

 

『情熱をもって生きろ、肉体が死に至るまで。

その魂があるかぎり、愛と喜びを感じつくせ。

それを阻害する、ありとあらゆるものから自由になれ。』

 

遥かかなたから届いた、シェイクスピアからのメッセージ。

語り継がれている理由は、ここに人が共感するからなんだと思った。

 

 

 

 

ロミオとジュリエットを通して、古典について考えた。

 

みんなが知っている物語の枠組みに乗せて、その時代のエンターテイナーたちが届けたいものを届ける。みんなが知っているお話なのに、いろんな表現方法がある、っていうおもしろみ。みんなに知られている物語だからこそ、観客への説明はほどほどでよくて、いろいろチャレンジできる。観ている側も物語をがんばって追う必要がないので、ゆったり鑑賞できる。同じ物語の、その時々の解釈の違いや、表現方法の変化を感じるのはとても楽しい。

 

一方で、表現を受け取る私たちの肉体は、500年前とほぼ変わらないだろうし、感情の起こる仕組みもきっと変わっていない。だからこそ、シェイクスピアからのメッセージは、どんな表現方法であっても、ダイレクトに私たちに届く。

 

 

時代を超えても語り継がれている物語には、きっと普遍的なメッセージがあるんじゃないかな・・・?

 

ロミジュリが単なる悲劇じゃなかった、とわかったのは大きな収穫だった。びっくりするほど前向きなメッセージだった。

 

そんなわけで、これからは、古典を積極的に鑑賞しよう、と心に決めたのでした。

 

バレエはプレミアスクリーンで、

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待合室がこんなに素敵なので、

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アー写風にとりたくなった。満足w


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