先日、久しぶりに小説が読みたいなと思った。
Amazonを開き、大好きな江國さんの小説の中から、
読んでない本をみつけて購入。
届いて帯をみたら、本屋で手にとっていたら
買わなかっただろうあらすじが書いてあった。
自死の話は読みたいとは思わなかったが、
登場人物が高齢であることに興味を持った。
80歳になったとき、
自分はどんな風に世界を感じているんだろう?
そのヒントが得られたらと思い読み始めたのだが、
結局、それは得られなかった。
わかったことは、
人はその人がつくる世界を生きるから、
年を取ればとるほどその人らしくなる。
私がどんな風に年をとるかは年をとった私自身にしかわからない、っていうことが、わかったのだった
この作品には
たくさんの人物が登場する。
それぞれの日常、思考、感情があり、
それぞれの視点でそれぞれがつくるそれぞれの世界が描かれる。
その人はそう思い、そのように行動した。
それが淡々と描かれている。
江國さんの他の小説にも、覚えきれないくらいたくさんの人が
出てくる作品があるのだが、
そのときにも同じようなことを思ったのを読みながら思い出した。